★中3国語 (光村図書)    - 握 手 3-   井上ひさし

井上ひさし 「握 手」について考えてみる 

小説や文章を読むとき
 「いつ頃の話で・どこので・だれが・どんなことをし・どうなったのか」
  という内容を理解して読むことが大切です。
それでは「握手」について考えて見ましょう。(握 手 アラカルト)

01. いつ頃の話ですか
A:1960(-70)年代の高度成長期の頃の話だと思います。(戦後の高校生が成人になっているから) 
A:桜の花はもう等に散って、葉桜にはまだ間がある・・4月中旬頃となります。
A:動物園はお休み・・月曜日のある日となります。

02.話の場所はどこですか
A:上野公園に古くからある西洋料理店は・・上野公園の精養軒です。

03.だれの話ですか
A:わたしとルロイ修道士二人の話です。
  わたしは、誰かわかりませんが、著者の「井上ひさし」だと思います。
A:ルロイ修道士は、カナダ人で昭和15年に日本に来ました。
  日本語はとてもうまい(年季が入っている)ので日本語での会話です。 

04.ルロイ修道士は、どこに住んでいますか
A:東北仙台の修道院(ラ・サール)の修道士です。
  光が丘天使園も仙台にある児童養護施設(ラ・サールホーム)だと思います。

05. どんな話でしたか
A:ルロイ修道士が故郷(カナダ)に帰ることになり、
  かつて施設で暮らして成人になった教え子達に
 「さようなら」を言うために会いに来た話です。

A:わたしが15才から18才まで施設で暮らした思い出や出来事・ルロイ先生の
  ことなどを「会話」ではないが説明してくれている。

06. この文章は、どんなことを話したいのですか
A:「握手」という主題から、人と人の結びつきについて
  読み手に「考えて」もらいたいという話です。

A:著者は、人と人は「どうあるべきだ」とは述べていません。
  しかし、文面から沢山のルロイ修道士の教訓(おしえ)が述べられています。
  きっと読者に、有意義な価値観(哲学)を教えてくれます。

07.結論は何ですか
A:ルロイ修道士は、病気の体で仙台から5時間近くかけて、
  わたしに会いに来た。
  葉桜が終わる5月頃、仙台の修道院でなくなった。
  
A:わたしは、せわしなく両手の人差し指を交差させ、せわしく打ち続けていた。
  それは「だめだ×だめだ」という気持ちだと思う。

 ・何がだめなのか・・わたしの未熟さを怒っていたのかもしれない。
 ・何が未熟なのか・・それは「読み手」が考えて下さいという結論である。

                             文責・大仁   

作成日:2018/07/14