・人の営み1
・人類が誕生したのは、約500万年前のアフリカらしい。
・その後、猿人・原人・旧人と進化して約4万年頃に、新人類(現代人)となったようだ。
・人類は長い間、狩猟採取中心の生活を続けてきた、やがて穀物の栽培をおぼえて定住生活を始めた。
・狩猟採取の獲得経済では、生活が不安定である。
・火の発見や石器道具の進歩を経て、農耕牧畜の生産経済が始まると、人々は集落を形成して安定した生活を営むようになった。
・人は豊かな農耕社会を築き定住社会を起こすまでには、何十万年という気の遠くなるほどの長い年月と時間を費やしたことになる。
・この人類の歴史を忘れてはならない。
・21世紀の現代社会、文明は高度に発展したが、人の行いで地球の気温が高まり、干ばつや洪水が多発し、さらに破壊的兵器による紛争が世界の各地で多発し弱い国、弱い人々を苦しめている。
・苦しめているだけではなく、一歩間違えれば、人類の存続も文明も危うくなる状況でもある。
・現代人は、文字を持ってからの人間の歴史を知っている。
・人は歴史から多くのことを学べるはずなのに、いったい歴史に何を学んできたのか、はなはだ疑問である。
・歴史教育に間違いがあるのかも知れない。
・文明を定義すれば、人々が統治された国家を形成し道具と文字を持ち、様々な文化を発展させた社会と考える。
・そんな文明は、いつどこで起きていたのか、
・いま判っていることは、世界の四大文明である。
・四大文明が誕生した場所には、必ず大河が流れていた。
・農耕に必要な豊かな水が手に入り、豊かな食料生産を生んだ場所でもある。
・豊かな食料が手に入ると生活に余裕が生まれ、文化も発展し新しい道具がつくられる。
・やがて文字も生み出され、技術や社会的仕組が伝承されて文明はさらに発展していった。
・文明の起こる条件
①食料の持続生産が可能な大河(水)があること。
②石器から発展した生産道具があること。
③伝達手段としての文字を持っていること。
④集団を統率する社会構造を有していること。などが考えられる。
・人々は、国家を形成して集団で生活をした。
・どのような国家なのか、四大文明を見るとよくわかる。
・その国家は、専政政治と奴隷社会であった。
・その国家の形成には、力の理論が優先されてきた。
・それは人は長い間、狩猟採取社会を経験し、少ない食料を求めた争いの長い歴史を持っているからだ。
・さらに豊になった農耕牧畜社会でも、人々は水を求め、平地を求め、奴隷を求めて争いあった。
・近代の18世紀以降、専政国家を否定し民主主義国家が誕生しても、この人の争いは、いまだ消えていない。
・近代でも現代社会でも『争いのDNA』は消えていないようだ。
・それは人のDNAには、長いあいだ食料を求めた『争いのDNA』が染みついているからだと思っている。
・人々の争いの心が消えるまでは、今後400万年の歴史が必要なのかも知れない。
・しかし、人々は、争いの弊害(へいがい)を学んでおり、
・争いのない理想社会を求めて努力してきたことも事実である。
・このことも、 我々は忘れてはならない。
・2500年前、
・釈迦は、「慈悲の心と平等」を教え、
・孔子は、「仁と礼」の心を教えてくれた。
・ソクラテスは、「考える」ことの大切さを教え、
・キリストは、「愛の心」の大切さを教えてくれた。
・これら人類の教師たちは、「人は、みな兄弟であり」争うことの愚かさを教えてくれた。
・悪しきDNAは、己の心に「知恵の火」を灯すことで、人は進歩し生まれるものかもしれない。
・現代の歴史教育が、歴史的事実だけを教え、人の心の有り様を伝えて、争いを起こさない「人の道」を教えてこなかったことが、歴史教育の大きな間違いの原因なのかも知れない。