中国情報       ★「中国の結婚式2」 


・今の中国で大きな社会問題となっているのが『光棍児』である。
  『光棍児(こうこんじ )』= 結婚 できない男たちという意味。

・2015年末の中国国家統計局の発表によれば、
・中国総人口において、男性人口が、70,414万人
           女性人口が、67,048万人

総人口において男人口は、女人口より3,388万人も多い。
・中国では、男女人口のバランスが完全に崩れている報告であった。

・戦争などで、一時的に男性人口が減ることがあるが、
・基本的には、どの集団民族も、男女比率は、ほぼ同じである


■・中国では、このような状態がなぜ生まれたのか。

・中国の男が3,388万人が多いというのは、すべての年齢を含めた総人口レベルの話である。
・年齢別の人口比率となると1970年代、80年代、90年代の30年間では、男対女人口の比率にさらに大きな開きがある。

・総人口における男女比率のアンバランスを生み出した最大の原因は、
・1970年代~90年代にわたって、中国政府が人口抑制策の国策として推し進めた「一人っ子政策」にある。

・この約30年間の「一人っ子政策」が強制的に実行されていた中で、
・総人口の6割~7割を占めていた農村部では異変が起きていた。

・当時の農村では、家を継ぐのは男の子。
・成人すれば余所の家に嫁ぐ女の子は、農村の親の老後の保障にならない。
・「一人っ子政策」の中では「一太郎二姫」のように産むこともできない。

・そこで男の子が欲しい多くの農民は、生まれたばかりの女の子を「死産」にしたり、
・出産の前の胎児が女の子だと分かると堕してしまう「対策」をとったのである。(間引きという)

・この間引きが、30年間全国的に行われていたので
・生まれて成人する男女の比率が大きく狂ってしまうという話である。
・当然のことである。


中国は「一人っ子政策」の悪影響で男女のバランスが大きく崩れたのである。
2020年時点で、結婚できない男性は1000万人を超え、大きな社会問題となっている。

・発展が遅れる内陸部の農村では、古い慣習と開放による消費文化の波が激しくぶつかり、村の共同体は凋落し、従来の価値観も空洞化している。
・そんな農村では、揺れ動き途方にくれる光棍児(独身男)たちが、いま大勢いる。

【参考資料】
NHKBS 2017年8月 ドキュメンタリーの世界 「光棍児(こうこんじ)中国 結婚できない男たち」から

2020/03/20(記) Ouxito 


  






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