・世界中から原材料を輸入し、その原材料を元として世界中を輸出の対象として製品を製造しているような大規模な工業国のことを言う。

・「19世紀」は、  イギリスが世界の工場
・「20世紀」は、  米国と日本が世界の工場
・「21世紀初頭」は、中国が世界の工場 といわれている。

■・世界のGDPの推移(10カ国)

・2010年中国は、日本を抜いて世界第2位の経済大国となる。



・社会主義経済とは、米国や日本の資本主義経済と違って、一党独裁の共産党が計画したプランに基づき生産を行う「計画経済」のことです。

・1949年「中華人民共和国」が成立し、毛沢東指導のもと「大躍進」を合い言葉に、工場などを国有化して豊富な資源を背景に重工業を中心に生産を進めたが、計画通りうまくいかなかった。

・その理由には、幾つかあるが、技術力不足と資金力不足が大きかった。

・毛沢東死後に、1978年実権を握った「鄧小平」は、
「白い猫も黒い猫もネズミを捕るのは良い猫だ」と言い、市場経済体制への移行を進めた。
(・先に豊かになれるところから豊かになり、その影響で他が豊かになればよいという考え方である。 )

・鄧小平は、経済を発展させるため、日本をはじめ外国の資金と技術を受け入れる必要性を説明し、近代化に取り組み始める。

・この1978年は「日中平和条約」が結ばれ、日中交流が始まった年でもある。

・日本は、上海の宝山(パオシャン )に日本の技術と資金で製鉄所を建設。
・松下電器(パナソニック)は、青島に家電の大工場を建設して生産技術と資金を中国に提供した。


・中国政府は「経済特区」として土地の使用料や税金を安くして外国企業に解放。
・広東省の深圳、福建省のアモイ地域にこの区を設立する。

・また「経済技術開発区」を上海・天津・広州・大連などの沿岸部諸都市に設立した。

・このようにして中国は,1980年ごろから「経済開放政策」を積極的に進め、外国の企業や工場の進出を受け入れ、外国資本や新しい技術を取り入れて生産性を高めていった。

・外国の企業も,中国の安くて豊富な労働力と広大な用地などを求めて次々に進出てきた。

・中国政府は、さらに国内の「生産性の悪い国有工場」を民営化に移行し経営の合理化を進める。

・農村部では「人民公社」を解体し、農民に土地を貸し与える「生産責任制」を導入して農業生産量の拡大を行った。

・中国政府のこのような強力な「改革開放政策」で、中国経済は1980年代から大きく歯車が周り始め、拡大経済に移行した。



・中国は、2010年日本を抜いてGDP(国内総生産額)が世界2位に躍進。
・毎年6~7%の経済成長を続けている。

■その背景

1.中国には、工業の原料となる鉱産資源が豊富にある、
2.生産の基盤である土地は国有物
3.若者を中心に「豊富な労働力人口」を持っている。
4.共産党指導部による強力な指導体勢を持っている。
5.貧しい時代から教育に力を入れ、優れた人材を保有している。

・中国は、昔から生産の3要素(労働,土地,資本)と経営能力と原材料などを持っていた国である。

・しかし新生中国の共産党になかったのは戦争で失った資本力である。
経済の開放政策で資本力を手に入れたことで、歯車が回りはじめ拡大成長を続けていると考えて良い。

・現在、多くの国へ多くの工業製品を輸出している。
・とくに鉄鋼・機械・化学・繊維などの工業製品が、世界一の生産高となった。

・ことから,21世紀における「世界の工場」と呼ばれている。


・国が豊かになるためには、
1.優れた指導者と豊富な労働力、
2.高い生産技術(教育力)と豊富な資源、
3.そして土地と資金力が重要であることを中国は証明した。

・中でも特に創意工夫ができる人材が重要で、新しい生産を推し進めていくエネルギー源となります。

・いまの中国には、この創意工夫ができる人材が大勢いるようです。


・改革開放政策は、同時に中国社会に大きな影とひずみを生み出した。

富める都市部(工業化が進む沿岸部 )と貧しい農村部(取り残される内陸部)の経済格差の拡大がすすむ。
・若い人々は所得を求めて都市部へ移動、そのため伝統的な家族制度にも大きな影響を与えた。

・工業化による「大気汚染・水質汚染・土壌汚染」などが発生し、マスクなしでは歩けない街も現れた。

・すべてが役人の許可で動く社会主義、認可を求めて「官僚の汚職や腐敗」が一層深刻なものとなった。

・社会主義国でありながら「富める者と貧しい者」が生まれている国。

・現在の中国は一党独裁による「強力な資本主義国家」となったのである。

■つぎに中国は、何を目指すのか。

・さらなる富を求めて、中国は領土の拡大と他民族の支配を進めるのか。
・戦前、欧米諸国と日本が歩んできた誤りの道を進もうとしているのか不安である。



  

2020/03/15(記) Ouxito  







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