カンボジア情報 ★カンボジアの風土
■カンボジアの地形
・カンボジアは、三方を山々に囲まれた低地(盆地)の国である。
・大河メコン川が、カンボジアの東側を悠々と流れている。
・大河メコンは、4700mの高地から4200㎞を流れるアジア有数の大河である。
・この大河は、東南アジアの国々に恵みをもたらすが、雨期には災害をもたらす。
・カンボジアは盆地のため、この大河の氾濫は大きな被害を受けることになる。
・しかし大河メコンは、氾濫により肥沃な土壌をカンボジアに与えてくれる。
・トンレーサップ湖は、神(自然)が人々に作った調整湖である。
この湖のため、下流のメコンデルタ地帯は氾濫を免れる。
・神の恵みを受けて昔から湖畔の人々は豊かな農業を営み、
湖からは、多くの魚類を獲てきた。
○トンレーサップ湖
・トンレサッブ湖は、東南アジア最大の広さを持つ湖である。
面積は、2500平方km(琵琶湖の4倍程度)
・雨季には、メコン川から流れ込む逆流水量で湖の面積が3倍に広がる。
・湖は、淡水魚の宝庫であり生息魚類数は世界一、
また漁獲量も世界一である。
・その周辺地域は、メコンが運んできた肥沃な大地であり、豊かな稲作地帯でもある。
■カンボジアの気候
・カンボジアは、インドシナ半島の南部の国で熱帯モンスーン気候に属している。
・熱帯モンスーン気候は、弱い乾季と雨期があり1年中高温多湿なのが特徴である。
・また、熱帯雨林気候と同じく、午後はスコールの影響を受ける。
・インドシナ半島の海岸地域は、ほぼこの気候帯である。
・日本のような温帯気候ではないので、この暑さと湿度には驚いてしまうが、
慣れるとシャツ1枚で過ごせるので楽である。
・湿潤気候だが気温は27℃~35℃で年中常夏の国である。
■乾季(11月~4月)
・11月からは北東からの季節風が吹き、平均気温は25度程度、雨はほとんど降らない。
・日中は、30度以上にはなるものの全体的に涼しい。
・カンボジアのベストシーズンと言える。(11月後半から1月末)
・2月~4月もほとんど雨は降らず大地も乾燥してやがて暑い季節に入る。
■乾季と雨季の間(5月~6月)
・南西からのモンスーンが湿った空気を運び、
乾季から雨季へと移り変わるこの時期が最も暑い季節である。
・4月から5月にかけての平均気温は30度、日中は40度以上まで上がる。
■雨季(7月~10月)
・7月から10月にかけて雨が次第に降るようになる。
・1日中降り続けるわけではないが
午後スコールと呼ばれる強い雨が集中的に1〜2時間ほど降る。
気温・湿気ともに高くかなり蒸し暑く感じる。
○洪水が起きたり、悪天候になったりして人々の生活が乱れるが、
動植物にとっては恵みの雨で多様な植物を生育し、とりわけ稲作には感謝の雨となる。
■2011年(H23)ベトナムで仕事をしていたとき、
ホーチミンからカンボジアのシェムリアップへ行った。
・アンコール・ワット遺跡の見学である。
日程は2泊3日で、費用は7万程度である。
・眼下から見るカンボジアは8月で雨期のため氾濫原が広がる大地であった。
・観光地のためか、街にはゴミがなくきれいな街である。
■アンコール・ワットを見学する前は、この遺跡は仏教遺跡と思っていたが
このすばらしい遺跡は、ヒンドゥー教の寺院である事がわかった。
・30年の年月をかけて国王の霊をまつるところとして造られた寺院である。
■40年前、国民の3分1を虐殺したポル・ポト政権のことを知っていたが、
現地のカンボジア人達からその暗い影は感じられず
いつも穏やかで、ほほえみ溢れる人々であった。
2019/04/10 (記) Ouxito