■・西洋の人は、幸福や願いを求めて「絶対の神」に祈ることで、神の保護を受け願いが、かなうように神に祈ります。
・人々の祈りは、絶対の神への信頼と服従です。

・彼らは、信仰する神を否定する異教徒たちには、激しい弾圧と改宗と殺りくを行いました。

・21世紀の現代でもその光景は形を変えて見られます。
・この絶対神への宗教観が、西洋文明を築いてきたのです。

・東洋の人は、多様な神々に願い事を聞いてもらい、その願いがかなうように祈ります。
・特に仏教では、神は存在しません。

・釈迦は、不幸な出来事や悩みの解決は、己自身の無明を悟り、己の努力で解決することを求めました。そしてその方法をも授けてくれました。
*無明(むみょう)=仏教用語で無知のこと。真理に暗いことをいう。

・己が研鑽をつみ修行することで幸せになり、己が幸せになれば周りの人々も幸せになると釈迦は述べています。
・この自己研鑽の宗教観が、東洋文明を築いてきたのです。

■・どちらの宗教観が良いのかは、哲学者が考えてくれますが・・
・東洋人の私は、個人の幸せを中心にする宗教よりも、求道者が道を求めて修行することで周りの人々も幸せになるという宗教観が好きです。

・幸せな人の周りに、不幸な人々が沢山いる世界より、
・「世界全体が幸福にならないうちは個人の幸福はあり得ない」と、
作家「宮沢賢治」が『グスコーブドリの伝記』で述べた世界が好きです。

・しかし残念ですが、現代日本では、西洋的思想が乱入し混乱をしています。
・「勝ち組・負け組」とか、そんな競争的差別言葉が社会言葉として通用しています。

・障害を持った人や路上の生活者は、社会の無用者であると、若者が恥ずべき悲しい行為をしています。・・

・お釈迦さまは、そんな行為をなんと思っているのでしょうか。