- 中国の大学での日本語教育の事情 -

河南省在住 菊池 先生 記 

★みなさん、
・はじめまして、こんにちは。
・今、中国の大学で日本語を教えています。
・中国で日本語を教えて2年半になりました。
・今回、みなさんに中国の大学での日本語教育の事情について、簡単に紹介したいと思います。

★中国では、
・英語の次に日本語が外国語の中で人気のある言語となっています。

・特に、東北三省の日本語学習熱は、中国のほかの地域よりも高く日本語教育は、
中国のほかの地域よりも充実していると思います。

・東北三省とは、
(黒竜江省・吉林省・遼寧省)です

中国



日本語を学習する理由は、いろいろですが、
・大学を卒業してから、日本の会社で働きたい人、日本語教師になりたい人、それから、日本のアニメが好きな人などがいます。

・でも、専門が日本語であっても、日本語が第一志望ではない学生もクラスの中には少しいたりします。

★授業1コマは45分間か50分間で、
・普通は1回の授業は2コマ連続(コマとコマとの間に10分間の休み時間があります)で行なわれます。

・1クラスの学生数は20人位から50人位までと幅広く、大学によって1クラスの学生数が違っています。

★教師には、中国人の教師と日本人の教師がいます。
・日本人教師は会話と作文、ほかに日本文学、ビジネス日本語、日本概況、高級日本語などを教えています。基礎日本語と文法は、中国人教師が教えています。

・会話の授業は、1クラスを二つに分けて行なったり、二つに分けないで1クラスのままで行なったりしていて、これも大学によって違っています。

日本語科の学生


★中国人の日本語学習者は、読解の力は高いのですが、聴解は苦手です。
・発音ではアクセントが、中国語のようなアクセントの学生もいますが、
・だいたいの学生は特にそれほど問題はありません。
 
・文法では時制の間違いが多く、助詞の間違いもあります。
・単語の活用も間違えてしまうことがあります。
・単語の選択の間違いも多いです。

・漢字の間違いも、時々あります。
 (日本語の漢字ではなく中国語の漢字を書いてしまいます)

・中国人の日本語学習者は、このような感じですが、
・早い人は2年間の学習で日本語能力試験N1に合格します。

・また、基本的には真面目に日本語を勉強していますが、
・試験の時の不正行為(カンニング行為)が多いことも中国人の特徴の一つです。

★さて、
・今度は私の大学での日本語教育について少し書いてみたいと思います。
・私の大学は河南省にある大学で、2007年に日本語科ができましたできてからまだ5年間しか経っていない新しい科です。

・授業1コマは50分間で、1クラスの学生数は40人位から50人位です。
(学年によって1クラスの学生数が違っています)

・今、中国人教師7人と日本人教師6人の全部で13人の教師で学生達に日本語を教えています。

・今学期は、日本人教師は、1年生の会話、2年生の会話、3年生の会話と高級日本語と作文、4年生の会話と高級日本語と日本概況を教えています。
 (会話の授業は1クラスを二つに分けて行なっています)
・学生は河南省出身の学生がほとんどです。

・これら以外のことについては、上で書いたことと同じです。
 以上、簡単ですが、
 中国の大学での日本語教育の事情について書きました。

・これを読んで、少しでも中国の大学での日本語教育の事情について理解してもらえればうれしいです。 以 上

2012/09 記 

学生達

日本語教師達


追記:
★菊池先生は、遼寧省の大学で2年間日本語を指導。
現在、河南省商丘市の大学で日本語を教えています。まだ若い先生です。
私とは「日本語教師養成講座」を2年間学んだ、同期の飲み仲間です。
戦争を知らない若い世代の先生ですが、
日本語教育を通じて、日本を理解してもらうべく「毎日努力を続けて」おられます。




  


    あかねちゃん
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