★「マニラの光と影」  

★Hotel California (-Eagles- ) 「YouTube動画」

★この曲は
 マニラのジプニ-の中で聞いた。
 足でリズムを取っていた隣の若者に「この曲」の名前は何ですかと聞くと、
 ぶっきらぼうに「Hotel California 」と答えた。

★この年になるまで、Lock musicなるものはいままで聞いたことは無かった。
 なぜか雑踏と混乱の街を走る、このジプニ-に、ぴったりの曲である。

ロックバンド「イーグルス」

★下宿にもどり、曲を調べたら
 米国のロックバンド「イーグルス」の代表曲で、
 1976年グラミー賞最優秀レコード賞を受賞した曲。
 アメリカン・ロック史に残る名曲らしい。

★歌詞の解釈も様々、70年代のアメリカ社会の空虚感や
 その中での閉塞感を、一度チェックインしたら二度と
 出られない架空の「ホテルカリフォルニア」に喩え、
 自由と繁栄の象徴の国 アメリカ・カリフォルニアで、
 昔の心を失った人々への「叫び」の歌とも解釈できそうだ。

   He said, We haven’t had that spirit here 1961
   Welcome to the Hotel California,
   Such a lovely place,
   You can check out anytime you like…
    but you can never leave
   We are programmed to receive,

マニラ Hotel  金権主義 路上で暮らす子供


★マニラ風に言えば

 ようこそ、マニラへ。 すてきなところです。
 マニラには、もう昔の魂はありません。
 いやになれば、いつでもこの街から離れることはできます。
 でも、あなたは、もうこの街から出ることはできません。
 それが、さだめ(運命)ですから・・  という意味か?

 
★この歌は、

 マニラの風景によく合っている。
 60年代、アメリカや日本では、豊かさを求めて人々は都会に流れてきた。
 今のマニラはその状況である。
 貧しい農民達は、灯りをもとめてマニラへやって来る。
 金持ち達はベンツに乗り、女達はシャネルの香りを漂わしマニラはすてきな
 ところと叫んでいる。
 商業資本主義に毒された街「マニラ」のんびり暮らしていた昔に戻りたいと
 田舎に戻っても、この金まみれになった資本主義からは逃れられない。


★夢に破れた人々は、

美しいフィリピン

 路上で生活をし、若者達はリズムにあわせて
 腰をふり踊り狂っている。
 幼い子供達は、破れたシャツを着て踊りながら
 手をたたき、裸足でものもらいをしている。
 マニラを離れては暮らしてはいけない。
 ここは、囚われた人々の暮らす街「マニラ」


★マニラは、天国か地獄か

走り去るジプニ-

 ここは天国か地獄かと一瞬身を引いたが、
 いまは、これも人の定めかと思う
 自分にあきれている。
 
 ジプニ-は、ロックバンドイーグルスの
「Hotel California 」の曲をかけながら、
 このマニラの雑踏と混乱の中を警笛と排ガスを
 まき散らし、人々を乗せて走り去って行った。

2014/03/17 (記)  

  






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